生命保険について⑤

医療保険の中の「がん保険」

前回は医療保険についてお話しましたが、本日はその中でも「がん保険」について触れていきたいと思います。

私がこれまで多くの保険に携わってきた中で、唯一「病名」がそのまま商品名になっているのが、このがん保険です。
なぜがん保険が存在するのかというと、がんは治療費が高額になる可能性が高いからです。

私が20年前に生命保険業に従事し始めたころは、「がん=不治の病」という印象が強かったのですが、現代では医療技術の進歩により治る病気になってきています。
しかし一方で、治療が長引くケースも増え、治療費が大きな負担になることも少なくありません。そこで、安心して治療を受けるためにがん保険が活躍します。


がん保険の保障内容

がん保険には大きく分けて2つのタイプがあります。

  1. がんと診断された時に一括で保険金が支払われるタイプ
     → シンプルで保険料が比較的安い。
  2. 入院・通院・手術・抗がん剤・先進医療など、治療ごとに保険金が支払われるタイプ
     → 保険料は割高になるが、治療が長引いた場合のリスクに備えられる。

特に②のタイプは、治療が続く場合の経済的な安心につながるため、私としてはおすすめしています。

また、がん保険は基本的に「掛け捨て型」の商品です。昔の契約のままでは、現在主流となっている治療が保障対象外になっている場合もありますので、定期的に見直しをすることが大切です。


生命保険契約照会制度

もし被保険者が亡くなり、「生命保険に加入していたか分からない」という場合に利用できるのが生命保険契約照会制度です。

通常は保険証券や、年に一度送られてくる契約内容のお知らせで確認できますが、どうしても分からない場合にこの制度を利用して確認することができます。

この手続きは、ご自身で申請することも可能ですが、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家を任意代理人として手続きを任せることもできます。
行政書士はら事務所でも生命保険契約の有無確認をサポートしておりますので、必要な際はお気軽にご相談ください。


行政書士として伝えたい生命保険の考え方

生命保険は「加入したら終わり」ではなく、時代やライフステージに合わせて見直すことが大切です。
行政書士として、また20年間保険業務に携わってきた経験から、ぜひ以下の3つを基本として備えていただきたいと思います。

  • 死亡保険
     → 終身保険で払込期間が決まっているものがおすすめ。お得に加入するなら一時払終身保険。
  • 医療保険
     → 終身保障払込期間が決まっているものが望ましい。さらに特定疾病で払込免除特約が付いていると安心。
  • がん保険
     → 一括給付型だけでなく、治療ごとに保険金が受け取れるタイプ。払込免除特約が付いているものが望ましい。

この3つが揃っていれば、万一のときも安心できる基盤になるはずです。
この3つのどれかが欠けていて、加入しておけばよかったといわれるケースも多くあります。
また最近多いのがお得な生命保険には加入しているが、高額療養費制度があるからと万一の生命保険には加入しておらず、思わぬ出費になってしまったという声も聞かせてもらう機会が多いのでこの3つの生命保険はしっかり検討しましょう

その他の収入保障保険や外貨建て保険、個人年金保険などは、この基本を整えてから検討されても遅くありません。


まとめ

生命保険は、商品・保障内容・掛け金・税制などさまざまな視点から検討する必要があります。
行政書士はら事務所では、加入中の生命保険の見直しや相続発生時のお手続きまで幅広くサポート可能です。これまでの経験や事例をもとに、お客様一人ひとりに合わせたご相談を承っております。

どうぞお気軽にご相談ください。

次回は「相続」または「遺言」についてお伝えしていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。