前回は自筆証書遺言について書きました。
前回のブログ 遺言書について 自筆証書遺言 詳細編②
本日は、生命保険の中でも“将来の安心”を支える「個人年金保険」についてお話ししたいと思います。
個人年金保険って?
個人年金保険とは、公的年金を補うための保険で、主に生命保険会社が提供しています。
保険料を積み立てていくことで、将来あらかじめ決められた年齢から年金として受け取ることができます。
主な種類は次のとおりです。
- 確定年金:一定の期間は、被保険者が亡くなっても遺族が決められた期間まで受け取れます。
 - 有期年金:一定の期間だけ受け取れますが、被保険者が亡くなると年金の支払いは終了します。
 - 終身年金:被保険者が亡くなるまで一生涯、年金を受け取れます。
 
また、有期年金や終身年金には「保証期間付」というタイプもあり、その期間内に亡くなった場合は遺族が年金を受け取れます。
定額型と変額型
個人年金保険には、次の2種類があります。
- 定額型:加入時に決まった金額が年金額として受け取れます。
 - 変額型:運用実績によって年金額が増える可能性がありますが、逆に元本割れのリスクもあります。
 
保険料の目安
保険料の負担は、一般的に次の順になります。
有期年金 < 確定年金 < 終身年金
- 有期年金:死亡時に支払いが終了するため、保険料は最も安くなります。
 - 確定年金:決められた期間は受け取りが保証される分、少し高め。
 - 終身年金:一生涯受け取れるため、最も高額です。
 
個人年金保険料控除について
個人年金保険には「個人年金保険料控除」があり、一定額の所得控除を受けられます。
適用されるには、「個人年金保険料控除税制適格特約」を付加する必要があります。
主な条件は次のとおりです。
- 年金受取人は契約者本人または配偶者であること
 - 年金受取人と被保険者が同一であること
 - 保険料の払込期間が10年以上あること
 - 年金の受け取り開始が60歳以降で、受取期間が10年以上であること
 
メリット・デメリット
メリット
- 決められたタイミングで年金を受け取れる
 - 保障期間付きや確定年金なら、一定期間は遺族も受け取れる
 - 所得控除の対象になる(条件を満たした場合)
 - 健康告知が不要な場合が多い
 
デメリット
- 途中解約すると、払い込み金額より返戻金が少なくなることが多い
 - 受け取る年金は課税対象(雑所得)になる
 
iDeCoとの違い
似た制度として「iDeCo(個人型確定拠出年金)」があります。
iDeCoは加入者が自ら運用を行う仕組みです。
iDeCoのメリット
- 掛金が全額所得控除の対象
 - 運用益が非課税
 
iDeCoのデメリット
- 原則として途中解約不可
 - 原則60歳まで引き出せない
 - 運用次第では元本割れのリスクがある
 
つまり、**「安定性を重視するなら個人年金保険」「運用益を狙うならiDeCo」**という考え方もできます。
まとめ
今回は「個人年金保険」と「iDeCo」についてお話ししました。
私が生命保険業務に携わっていたころ、個人年金保険に加入して「本当に助かった」とおっしゃるお客さまが多くいらっしゃいました。
個人年金保険は、現役を離れた後の“第二の生活”を支える大切な資金源になります。
ぜひ、ご自身の将来の安心のために一度検討してみてください。
行政書士はら事務所では、生命保険の加入内容の確認やご相談も承っております。
「昔入った保険、内容を忘れてしまった…」という方もお気軽にご相談ください。
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次回も読んでいただける方にに有益な話が出来ればと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。